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Bassistの備忘録

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プロコフィエフのクインテット op.39(1924)

ベース弾きにとって数少ない室内楽の一つで、かなりの集中力を要する難しい曲です。

元々、Boris Romanov 率いる旅一座のバレー団のために、Romanov がパリ滞在中のプロコフィエフに依頼し作曲されたのが、”Trapeze Ballet(空中ブランコ)” だったそうです。そして、その一座の伴奏をしていたのが5人からなる小編成の楽団だったらしい。初演は1925年、ドイツの小さな街Gotha(ゴータ)で行われた。Romanovの振り付けによる初演の批評は当時の新聞(the Gotha Daily newspaper)に書かれていたそうです。批評では、”Trapezeはサーカスバレーであり、愉快で空想的、道化的な印象”と書かれていて、Romanovが強調したかった”グロテスク”というテーマを裏付ける内容だったそうです。その他、それぞれのキャラクターについて、下記のような記述が残っていたそうです。

"The tightrope walker floats, the wild beast tamer blazes up wildly; the sailor is clumsy and yet very agile, the King of the air is supple. [...] The clowns are grotesque and vivacious. Th scenery gives you the impression that you are sitting in front of an expressionist picture." (7 November)

その後、8楽章あったTrapezeが、室内楽用として6楽章に再編されたものがQuintet op.39になります。ちなみに、Romanov によるオリジナルの振り付けは消失してしまったそうです。。。




このビデオは1970年にナタリア・レジェンコによって振り付けされたもので、一部のみ。少女がサーカスの世界に魅了され巻き込まれていくストーリー。この映像はQuintet OP.39を演奏する上で非常に参考になるので、DVDを是非見てみたいと思う。おどろおどろしくもあり、不思議な感じなんですね。最後はバレリーナである少女が死んでしまう・・・ 何ともシュールなお話です。




The Trapeze Ballet, (1924)
Overture(序曲)
Moderato, molto ritmato
Matelote(水夫の踊り)
Allegro
The Ballerina(バレリーナ)
Tema con variazioni
Andante energico
Dance of the Tumblers(曲芸師の踊り)
Allegro sostenuto, ma con brio
Adagio pesante
Allegro precipitato, ma non troppo presto
Mourning the Ballerina(バレリーナへの哀悼)
Andantino




そして、The Trapeze Ballet の最初の2曲を省いたのが、以下のクインテットです。

Quintet Op. 39 (1924)
Tema con variazioni
Andante energico
Allegro sostenuto, ma con brio
Adagio pesante
Allegro precipitato, ma non troppo presto
Andantino





個人的には、いくつか出ている録音の中でも特にオーボエの若尾圭介さんとボストン響のメンバーが演奏しているCDが好きです。ベースはエド・バーカーで、これがまた素晴らしい演奏なんです。II. Andante energico の出だしのベースソロなんてもう凄いのなんのって!
by basshidejp | 2012-11-14 20:11 | 室内楽
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